張り紙
ある日私は父の仕事部屋でこんな張り紙をみつけました。
「人を喜ばすために生まれて
天ぷら屋をして生きる!
世の中になかった天ぷらを創り出すのが僕の幸せ!
それをみんなに食べてもらって喜ぶ」
「これ?なに?」私は笑いながら父に問いかけると父はこう答えました。
「アンパンマンの歌を替え歌したんだよ!」
「何のために生まれて何をして生きるのか
答えられないなんてそんなのは嫌だ!
ー中略ー
何が君の幸せ?何をして喜ぶ?
わからないまま終わるそんなのは嫌だ!」
父はこの歌詞中の「何」の部分を自分の思いつくままに書いたら
原点に戻ることができて気持ちがすっきりしたというのです。
最初は笑って聞いていた私も途端に真剣な表情になりました。
早速、私もトライしてみました。
「人を楽しませるために生まれて
歌手として生きる
みんなを励ます曲を作るのが私の幸せ
それをみんなが聞いて元気になって喜ぶ」
一番驚いたのは、「歌」「ダンス」という前に
「曲を作ることが私の幸せだ」と出てきたこと。
私は歌詞を書いている時、言葉を選んでいる時が
本当は一番楽しいんだということに初めて気がついた瞬間でした。
このコラムススペースは私の選んだ言葉を自由気ままに書くスペースにしようと思います。
誰かの心の張り紙になるような言葉がここから見つかりますようにという願いを込めて。
Manami